世界と比べた日本のたばこ事情
現在の日本のたばこを取り巻く環境がどのような状況にあるのかを、世界との比較でご紹介します。
具体的には禁煙政策、喫煙率、たばこ消費量、たばこ価格が世界と比べて現在どのような位置にあるのか、そして、そうした現状を踏まえて日本のたばこを取り巻く環境が今後どのような方向に向かって行くのかを電子たばこなどの禁煙グッズについても触れながらご紹介します。
禁煙は世界のグローバルスタンダード
たばこによる健康への悪影響を防止することを目的とした「たばこ規制枠組条約」が、2003年5月の世界保健機関(WHO)総会で採択され、日本を含め多くの国と地域が批准しています。
また、これと同調する形で日本では公的施設での受動喫煙防止の努力規定を設けた健康増進法が2003年5月に施行され、この法律を基に公共施設や交通機関などでの禁煙・分煙化が進められています。
しかしこれは、欧米の先進諸国ではもはや当然のことで、屋内の公共の場はもちろん、飲食店でも全面禁煙を実施している国が多くなっています。このような背景から、ヨーロッパでは禁煙グッズ(電子たばこなど)が広く普及しています。このように、喫煙を抑制しようとする動きが世界のグローバルスタンダードとなっています。
日本はヘビースモーカー大国
電子たばこなどの禁煙グッズが普及してきたこともあり日本の喫煙率は減少傾向にあり、現在29.3%となっています。世界と比較しても19位となっておりそれほど喫煙率は高くありません。ところが、年間たばこ消費量を見ると、中国、アメリカ、ロシアに続いて第4位とヘビースモーカー大国となっています。このたばこ消費量はたばこ価格が大きく影響しているという統計があり、世界と比べた場合まだまだ低い日本のたばこ価格が消費量を押し上げていると言えます。そういう意味ではこれまでの禁煙政策の効果が出てきているものの、世界と比べた場合まだまだ足りないと言えます。ちなみに、男女別の喫煙率は、男性44.3%、女性14.3%となっており、男性の喫煙率は年々減少傾向になっていますが、女性は逆に増加傾向にあるとのことです。これは、男性の場合はこれまでの禁煙政策(禁煙区域の拡大やたばこの値上げなど)や電子たばこなどの禁煙グッズが普及してきたことにより喫煙率が下がってきているものと思われますが、女性の場合は社会進出する女性が増えてきたことによりそれに比例して喫煙率が増加傾向にあるものと思われます。
たばこ1箱が1,000円に!?
日本のたばこ価格は2010年10月に大幅値上げされたとはいえ、世界と比べた場合まだまだ低い価格です。世界保健機関(WHO)のたばこ規制枠組条約によると「たばこの消費の減少を目指す保健上の目的に寄与するため、たばこ製品に対する課税政策及び適当な場合には価格政策を実施すること。」と明記されており、世界的には増税による高価格化が潮流となっています。欧米では1箱1,000円以上となっている国もあります。このような背景から、今後日本でもたばこ価格が欧米並みに値上げされることは現実味を帯びていると言えます。
そして、このような状況から今後、禁煙は避けては通れない状況になりつつあります。とは言え、そう簡単に禁煙できるものではありません。特に長年たばこを吸ってこられた方やヘビースモーカーの方にとっては辛いものです。
そこで、今注目を浴びているのが電子たばこを始めとした禁煙グッズです。特に電子たばこはヨーロッパでは200万台以上販売され普及が始まっていることや、以前日本においてもたばこ価格が値上げされた時に爆発的に需要が伸びたことなどの実績があり、禁煙グッズの定番と言える存在になっています。
たばこ1箱が1,000円になる!?前に、電子たばこなどの禁煙グッズを使って禁煙、もしくはたばこの本数を減らすことが賢明と言えます。